異形カプ話 

異形BLものって結構好きだけど、最近ぱらぱら何個か読んだら全部触手でエロシーンがほぼハンコで「…それもいいんだが…いや…そればっかりというのはちょっと…」っていう
まあその「異形」って、多分わたしの思う異形と違うんだろうなとは思った
多分それって「男という異形」?
ペニスで圧倒してくる巨体で毛深くて…みたいなパターン? シスヘテロの女性は性感を肯定するのもこの男尊女卑国だと大変なのかも

私としてはこう…生殖パターンから異形であってほしいので、普段のセックスは相手に合わせて触手でもいいんですけど、異形側には異形側の別の性交があってほしいんだけど…
ひたすら肌から染み込んでいって全身がぶよぶよに水ぶくれしていって人間も一時期肉体がぶよぶよのドロドロになるとかさあ そんで分裂するんだよね……人間は分裂したら肉体が損壊するだけだから同化だけで分裂までは我慢するみたいなのとか
ただひたすら何リットルも飲み込み続けて何時間も何時間もずっと体液を飲み干し続けないといけないとか 一本の管のようになってだーだー上から下から通り抜けて最終的に人体の中に真珠のようにタネが出来上がるけど、それを尿道から生み出して大事に大事に相手が飲むとかさあ もちろんBLでオス同士だし異種族なのでそのタネは芽吹かないわけだけども

異形カプ話 ブレイバーン 

その点で、異形エロとしてのブレイバーンはかなりいいとこに来てたと個人的には思ってる
二次エロだとやっぱどうしてもマニュピレーターという触手エロなんだけど、たまに「ビルドバーン」で3Dプリントされた異様な形の各種ディルドって書いてる人もいて、これだから二次は楽しいと思う
でも原作でかえってみれば、基本、彼らの「ひとつになる」って咀嚼なんだよな
スペルビアがパイロット搭乗口のコックピットに食事を入れて貪り食ったのは本当にぞわっとしたしあれを入れるためにあのトンチキ焚火回があったんだと思うとなかなか……要は人類の捕食者なんだよなデスドライブス
今は先鋭化してしまって「ルル」という純粋培養専門ハイオクしか受け付けなくなってるけど、本来は「有機生命体の死を貪り食って」稼働する機械だったんだよな あまりにも貪り食って人類滅亡を招いたので、効率よく一体で長持ちするようにデザイニングした生命体を各自向きにチューニングし無限コピーしながらケースに入れて大事にしゃぶって味わうように進化したんだろう
それからどんどん進化して、機体数も絞られて、ガチガチにピーキーな数個体のみの進化を遂げたあと、命を貪る快感を忘れられずに、タイムワープして人間”食いに”来たと

異形カプ話 ブレイバーン 

で、”命を食いたい”本能はあるが、もう体が受け付けなく進化してしまったがゆえに、行き詰まった進化の果ての希死念慮のままにおそらく彼らを産んだ「起源」である人類を、「起源」以前に滅亡させることで自分たちを自分たちの手で終わらせるという、まさに死を求めて行進しながら食えない食事・人類を皆殺しにしようとしているわけだが、
その「食事」「咀嚼」を性交と友愛と執着とで解釈を変えた特異点が「ブレイバーン」だったんだよな
「食事不能」のブレイバーンにとって、すでにルルですら食えないもになっており、食事口である「ルルケース挿入口」は「パイロット搭乗口」でしかなくなっている
が、人体と同じ位置に見せかけでない実態の口が残っており、歯があり、舌があるのもブレイバーンのみなんだよね
でもそのブレイバーンは本来の機機械生命体にとっての「口(元々を言えば給油口だと思う)」がパイロット用の搭乗口、その奥はコックピットになっていて食事は一切できない、生き物として「完結している」個体

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異形カプ話 ブレイバーン 

でも、コックピットにイサミを入れることをほぼ性交のように表現したり、一つに溶け合う、混ざり合うことに執着し、特にイサミである必要性に作為は無いにも関わらず、イサミ以外を受け付けず、
それを恋や愛のように高らかに語り、相合い傘と波打ち際でのキス未遂までその関係がはっきり性愛表現で描かれたという意味で、ブレイバーンは機械生命体たちの「食」を「性」に変えた異形といえる

その点で、ブレイバーンが高揚しイサミへの求愛をしたときにまず口がイサミの裸体に向かったのは「摂食」の象徴であり、普段コックピットにイサミを「入れて」味わっているのはまさに「咀嚼」なのであって、それを愛情ゆえの一体化した高揚、と表現するブレイバーンの異形さと、それを受け入れうっとりと両手を無抵抗に上げて裸体を巨人の口元にさらすイサミは本当に異形カプとしての素晴らしい表現だったと思う

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