積読を読み終えたけど、先に読んだ英国人一家とのあまりのわかりやすい違いにくらくらした

この著作をけなす訳では無いし、面白かったんだけども、ここには被差別側からの目線がほぼない　そしてその国の歴史や文化への学習もあまりない　まったくないわけではないが…
あるのは「滞在」であって、「俯瞰」でないというか……
これが悪いという訳では無いが、日本のメディアにある目線は「これだけ」なんだろうと思わされた　面白おかしくBGMや大騒ぎする芸人を配置したらそのまま「バラエティ」になるというか…
面白くないわけじゃないのがまた虚しい……これが悪いわけじゃない、「これしかチョイスできない」視聴者なのはつらい
でも面白くないわけではなかった
ヤギの糞のスープとかは本当に興味深かったし、田んぼフーズの採取や調理、小さな花やハーブの散らされたカチン州の蒸し魚の表現なんかはもう本当に目の前に浮かぶような美しさと情緒深さだったし、胎盤餃子に至っては、実際出産した人が今も日本で食べてる人がいると聞いていて興味があったから読めて面白かったけど、よくもまあ書いたなとも思った

それでもやっぱりなんというか、作者の境遇や表現が違うのだから当然だけど、あまりの違いに…この目線「しか」存在しないバラエティの国の人間として、忸怩たる思いではある