"しかし一方で、親会社のエディツィオーネの業績は好調である。
1981年にベネトン家の持ち株会社として創業した同社は、輸送インフラ、デジタルインフラ、金融機関、飲食・飲料・旅行・小売、不動産、農業、衣料、テキスタイルと幅広いジャンルの事業を展開している。
2023年度の売上高は1兆5622億円で、2023年12月31日時点の純資産価値は1兆9240億円にも及ぶヨーロッパでも有数の持ち株会社なのだ。"
"そして何よりも必要なのはデザイン面の改革である。
個人的にこの10年ほど80〜90年代のイタリアの古着を掘っていることもあり、ベネトンの全盛期の服に触れることがある。
着るだけで元気が出るようなカラフルで斬新なデザインはもちろん、縫製のクオリティも素晴らしいものがあり、現代でも十分通用すると感じる。
こうしたブランドの豊富な遺産=アーカイブを現代的に再編集できるクリエイティブディレクターを起用し、イタリア発のアフォーダブル・ラグジュアリー(手に届く価格の贅沢)なポジションを目指せば、復活が見えてくるのではないだろうか?"