佐藤賢一『シャルル・ドゥ・ゴール』(角川ソフィア文庫)読了。少し前に購入して積んであった本。
最近のフランスで、アルジェリア移民系の少年が警官に射殺されたことに端を発する暴動が収まる様子を見せない中で、フランスーアルジェリア関係史の最大の画期であるアルジェリア独立を巡る政治的騒乱の、一方の立役者の評伝をこのタイミングで読むのは、妙にタイムリーな読書体験ではある。
ただし本書はあくまでもド・ゴールの評伝をなるべくコンパクトにまとめる方向性で、歴史的背景についてはド・ゴールの政治人生を把握するための最低限の記述にとどめられており、仏領アルジェリアの歴史的経緯についてもさらっと触れられている程度。
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