居心地のよさを求める世界のなかで 辻山良雄
本屋の時間 148回(幻冬舎plus)
https://www.gentosha.jp/article/22646/
辻山さんのテキストはひと月に一度、先走りがちな考えを立ち止まらせるきっかけを与えてくれる。
《たとえ自分の好みに近くても、店主のこだわりだけで埋めつくされた店には、同じグループであることを暗黙裡に確かめ合っているような窮屈さがある。もちろん「私が許容できないもの」を、自分の居場所にわざわざ含めることは難しい。でも「見かけは違うが考えていることはわかる」などその共通点を見つけ、許容できる範囲を広げていくことは可能だ。やはり店には、少しの居心地悪さが残されていたほうが、風通しがよくて長持ちするのである。》