「首尾一貫性」に関して
人のメンタル関係のことを扱おうとする人にいつも説明することがある。いい機会なのでこちらでも共有。
まず二つのイメージを思い浮かべてもらう。一つは山の中の高低や湾曲などで複雑に流れる渓流。
もう一つはコンクリート舗装された直線の農業用水路。
人間の精神にもエネルギーがあって、過去から現在、現在から未来へ流れていると想定してしてもらう。
あなたが自分自身や相手のメンタルの状態の「良い」状態であるとするのは、複雑な流れや淀みがあり流れるのに時間がかかる渓流か、直線で淀みなく素早く流れる農業用水路か、どちらですか?と問う。
そこそこの人が直線の用水路が「良い」状態だと答える。
ここで「直線の用水路のような精神状態だと、その人が希死念慮をいだいた時、直線の最短距離で自殺既遂となりませんか?」と問う。
ここで「うっ」っとなってくれれば、私の伝えたいことは伝わったということ。
ある時は抑うつがあり、ある時は首尾一貫性がなく、ある時はいいかげんで、ある時はがんばり、ある時はゆったりとサボれるような、複雑さのある精神状態を周囲はサポートするべきであり、直線の流れにその人がはいったら警戒すべきだ、ということ。
変な首尾一貫性なんてないほうがよく、矛盾を受け入れられる柔軟性が大事だということだ
事務職をしながら本を読んだりオンライン読書会を開催したり
大学時代の専攻は哲学。
現在の関心は多元論や宗教思想における他律/自律概念、ウィリアム・ジェイムズのプラグマティズムなど。
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