“出来事との距離―描かれたニュース・戦争・日常”
に行ってきた。

会場:町田市立国立国際版画美術館

会期:2023年6/3〜7/17

http://hanga-museum.jp/exhibition/index/2023-537

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現実に起きた事件や戦争を版画で描くことをテーマにした展示。
出来事(現実問題)と個人の距離を見つめること、収蔵コレクションと現代作家との組み合わせが興味深い展示だった。

私は現実に起きた事件、戦争の取り扱いかたがすごく気になった。
作品は歴史として伝えられるほどの時間の経過で当事者性は薄れていくものだし、こちらが理解できる範囲で社会情勢の反映などと照らし合わせて作品を見るにとどまる。(普通に鑑賞できる)

しかし、現代の作家が現実に起きた事件を取り扱うとだいぶ受ける印象が違ったように思う。当たり前だけど、現実に起きた事件の取り扱いかたに生々しさを感じてしまった。

その事件の向こう側にいる加害者も被害者を想像してしまったので、すごい居心地の悪さを感じた。
凄く嫌なことを言うと、「作品のネタのために事件や人の不運や不幸があるのではない。」
もし私が作品に描かれた事件の関係者なら感じるかもな…なんて思ったり。

これってエグい報道やSNSの炎上を楽しむ悪趣味の感覚と似てるのかな。
(割と迷惑な方向性で)好奇心もあるし覗きたいし、勝手に憤ったり悲しんだり共感したり不謹慎が爆発する。でも私も見たい知りたいと思ったりしちゃうし。
このモヤモヤした罪悪感や嫌悪感を鑑賞者に突きつけるのが狙いならすごいことだと思う。

版画は反復と増幅する性質があるから、増幅していくメディアと、拡散していくSNSなどとの距離感が面白い技法に思ったな。

6/3初日は何故か無料開館で謎にラッキーだった。入館料支払っても見に行きたい展示だったんだけどさ。

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