『宇宙戦争』パニック事件、 75年目の真実 100万人をだましたフェイクニュース - ダークサイドミステリー - NHK 

https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/episode/te/QGP49GX6K3/

面白かった
大まかにはWikipedia
https://w.wiki/CLj3 の記述に近い内容
ざっくり言うと、フェイク中継によって大勢がパニックを起こしたという情報自体がフェイクに近かったという話

番組内では、新興メディアであるラジオに対する新聞の危機感・対抗心という側面が厚めに扱われてた

加えて、「米国では全国紙に相当するものがなく地方メディアが発達していたために、通信社から配信されたパニックを報じる記事を各地方メディアがそのまま、あるいは脚色して掲載してしまい、誤った情報が広まったのでは」という識者の見解があった

もう一つ、放送されたのはハロウィン前夜であり、新聞社に居残っていた記者にも飲酒などしていた者が相当数いたのではという見解も、推測の域だろうけど面白かった
飲酒はともかく、その状況が記者の気分に影響するようなことはあったかもなと

また、パニックを起こした人数=100万人はWikipedia記事にもあるキャントリルが示したものだけど、調査方法にかなり問題があったそうな

聞き取り調査によると、パニックに陥らなかった人は、他局の放送を聞く・新聞の番組表を確認するなど、異なるメディアの情報と照合することで放送が作りものであることを見抜いていたそうな
単一、あるいは複数でも似たり寄ったりのバブルに籠っている人ほど偽情報に対して脆弱なのは今も昔も変わらないんだろう
他山の石としたい

また当時はナチスドイツへの懸念が高まっていて、ラジオを聞いてドイツが侵攻してきたと思った人もいたらしい
今と違って聞き逃した部分の内容を何かで確認するのが困難だっただろうから、番組の一部しか聞いてなければそういうことも十分あり得た気がする

またそういう内憂外患の類が情報の受け止めや判断に影響を及ぼすことも多いのだろうなと
だから脅威を過度に煽るのは効果的だしそれだけにタチが悪いけど、(それこそ偽情報に基づく煽りでもない限りは)どこまでいっても程度の問題としかいえないところはある

識者の〆コメント大意:
「批判的思考で今の社会を生きていくことは可能なのか。膨大な情報すべてを批判的にとらえると参ってしまう。あいまいな情報を適度に見流す・聞き流す能力が必要では」

従来は情報に対する批判的思考の一部をマスメディアにアウトソーシングすることで、自身の精神衛生と時間を確保しつつそれなりの(あくまでそれなりの)品質の情報を得るという様式だったのだろうけど、その様式を拒絶して(本人たちがいうところの)1次情報を自ら浴びていくスタイルがどういうところに帰着するのかは気になる
発注先が変わっただけで終わるような気もしなくはない、というかその程度で済んでほしい

以上
ストレートに時宜をとらえた内容だけど、これすらも自分含め各人が見たいようにしか見ないんだろうなという諦めはある
#NHK

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