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映画『柔らかい肌』(1963) 監督:フランソワ・トリュフォー 

トリュフォーは多分1本も見たことない
少なくともトリュフォー監督作と認識して見た映画はひとつもない

不倫の話
不倫というものは常にどこかしら無様なものと思われるけど(体験談ではない)、これも無様
むしろ無様な部分をいっぱい描いてる
あれこれコメディーなの?と一瞬思ったぐらい
そういうところは好きだった

冒頭、3つの手のクローズアップから始まる
それぞれの手の動きで不倫を表現してるのだろう
のちにも登場人物の手をクローズアップしたまま動きをノーカットで追いかけるようなショットがあり、ああこういう演出が縦軸になるのかなと思ったら次には足を追っかけていたりしてよく分からん

しかしやたらとテクニカルな映画だ
カット割りには極端なまでの緩急がある
上述のような長回しがあるかと思えば『レクイエム・フォー・ドリーム』ばりにハイスピードに切り替わったり

いかにもヌーヴェルヴァーグなジャンプカットも頻用
あとは地上で転回する飛行機と男女の抱擁が2重映しになったり(オーバーラップして切り替わるわけではなく、ずっと2重に映っている)

(続く)

(続き) 

それぞれの技法に意味なり必然性なりを見出すこともできるのかもしれないけど、率直な印象としては過剰
ただ当時の映画史の流れの中にこれを投じることには意味があったのかも
いずれにせよタイムレスな表現とは言い難いと感じた
まあ自分がもともとヌーヴェルヴァーグ得意じゃないので冷淡な部分もあるかもしれない
『去年マリエンバートで』とかは大好きなんだけどな

結末は好み
こういうのでいいんだよこういうので

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