参加しておりました 古川日出男訳『平家物語』八の巻 平家一門は九州からも追われ、四国の屋島へと流れ落ちる 源氏の追手に怯えて裸足で徒歩でひたすらに逃げ、足から流れた血で砂浜が染まり、白い袴は紅く、紅い袴はさらに濃い紅に染まる もともと何事も思い詰めてしまう性格であった重盛の三男・清経は月の冴え渡った夜に舟の屋形に立ち、とうとう海に身を投げてしまう… かつては都で栄華を極めた一族が血と涙にまみれて疲れ果て、追い詰められてゆく過程で互いに誰が誰なのかもはや見た目ではわからなくなってゆくさまはあまりに残酷で、あとこれ400頁弱続くんだ……絶望…

以下引用 

"昨日の平家は雲の上にあって雨を降らす神竜も同然だった。
今日の平家は市の店頭に並べられた、水気のない、魚の干物も同然だ。
そうだ。禍いと福とは同じ道から現われる。盛んになることと衰えることとは掌を返すように変わる、変転する。すなわち禍福、および盛衰の道理、それが今、眼前に示されている。これを悲しまない者があるか。いるか。それが平家だったのだ、保元の昔は春の花のように栄えて、寿永の今は秋の紅葉と落ち果てるというのが。"

古川日出男訳『平家物語』452頁 七の巻「聖主臨幸ー焦土」

もう本当に徹頭徹尾「驕ったものたちの末路はこうだ、どんなに栄えたとしても必ず滅びは来るのだ、かれらの陰で死んでいったものたちを見よ、かれらが逃げ惑い、逃げきれずに死んでゆくのを見よ、これが春の夜の夢、これが風の前の塵なのだ」って畳みかけてくるのがめちゃくちゃしんどい これの後に待ち受けてるのが鎌倉殿の13人なんでしょ……(残念ながら鎌倉殿未視聴なんだけどとにかくすごい吹き荒れる死!て感じらしいのはなんとなく知ってる

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