マルグリット・ユルスナールの『火 散文詩風短篇集』を訳者あとがきと須賀敦子の『ユルスナールの靴』を参照しながらちょっとずつ読んでる 『火』はギリシャ神話などの登場人物たちの同性愛(男と男)を前に敗北する異性愛(女)の構図になっているものが多いようで、女と女の同性愛の前に敗北する男は…!?て思ってしまったんだけど『火』は「或る内的危機の報告書」と自身が語っているとおり自分自身の苦しみを文学に昇華した作品で
1930年 編集者のアンドレ・フレイニョー(男性)に出会い、彼がユルスナール曰く「女性に背を向けた男性」であったために彼を熱烈に愛しても報われない苦悩を知る
1935年 『火』を執筆
1936年 『火』初版発行
1937年 生涯のパートナーとなるグレース・フリック(女性)と出会う
という時系列を知るとなるほどなあ…てなる
(一部間違いがあったので訂正しました)