おおば比呂司の味覚停車読了 

一部で知られた名著だけれど、いかんせん古い本なので入手困難。結構苦労してようやく入手。

半分イラスト半分エッセイ。文章は「虎の絵のビョウブ」「魚屋サンの新鮮なサカナ」とか意図的に使われた独特のカタカナとひらがなの使い方がリズムを生んで楽しい。
昨今の句点が少なくなっている文章に対して、句点を多様して個人的にはたいへん読みやすく親しみやすい。

旅行や取材時に泊まった旅館、ドライブインの話、コンコルドに乗った話題などだが題名のごとく終始その時に食べた食事の話が多い。
イラストはそのほとんどが食事の内容。、皿の上の一点一点説明書きがあり、線画のみなのに色彩を感じる。
時代的か著者の好みか煮しめや焼き魚など和食が多いが、たぬき汁、白山熊の肉など珍しいものもさらりと書いてあって細かく見ていくと楽しい。

時代の所為か旅館やホテル名や電話番号が普通に書いてあって驚く。調べてみると現存しているところも結構あったけれどもそのほとんどが高級旅館だったりして、当方には縁が無いなど。。

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