「かたよることはよくない=政治的スタンスの漂白化」はその時代時代の権力者に加担するというとても重く偏ったスタンスになる。
なぜ中立というものを信じようとするのか、政治は自分の生き方、趣味嗜好と関係ないと思いこもうとするのか。
それは結局のところ国家や権力を恐れて下僕であることに甘んじて生き延びようとしていることではないか。
そこには真の生も真の趣味嗜好も真の個人もない。生きた歓びがない。そんな作り手や受け手のどんなカルチャーや作品が面白いわけがない。せいぜい手慰みほどのものにしかならないだろう。