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読んだー。
「小さなトロールと大きな洪水」トーベ・ヤンソン 訳・冨原 眞弓
bookclub.kodansha.co.jp/produc

この物語は1939年のソ連のフィンランド侵攻の頃に書き始められ、1945年に執筆を再開。そして出版された。
その背景を知って読むと、はじめに暗い森(未知と危険)の中に入りお日様と自分達の住む家(安住)を求める旅に出るというお話は、当時の心境を表しているように読める。

人から与えられる作り物の安心安全ではなく、自らの手でそれを手に入れなければならないというムーミンママの強い意志と、前へ前へと突き進み、失われた大切なものを探し求める姿は時代背景を絡めることでより強いイメージとして焼き付いてくる。

詳しいことはいずれ気が向いた時に自サイトでまとめるとして、楽しかった箇所をひとつ。
ムーミントロールという生き物は、人間の家にある「ちゃんしたストーブの裏」に住まうもので(セントラルヒーティングは居心地が悪いんですって)その存在を人間もなんとなく感じ取っていたらしい。その関係性がこちらでいうところの妖怪みたいな感じがして、存在の感触がわかるような気がするのはこういうことかあ〜と思った。

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