”バイオレンス・アクションは好きだけど、よくある男中心のストーリーは何だかモヤモヤする”人は是非読んでほしい。
『ババヤガの夜 (河出文庫 お 46-1)』のレビュー 王谷晶 (umimugiさん) - ブクログ booklog.jp/users/umimugi/archi

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「ババヤガの夜」が掲載された「文藝」を読んだときの衝撃は忘れられない。
私はSFやアクションが好きな50歳女だけど、子供の頃は特に、その手の物語では男性が中心で、女性は助けられるかセクシー要素だった。
女の自分は主人公側じゃなくてそっち側に分類されるのが面白くなかったけど、物語を楽しむためにはそこに目をつぶるのが当たり前だった。ターゲット層は男性で、女性は"部外参加者"扱いなのは常に感じていたけれど、無意識にそのもやもやを封印していたかも。

この号の文藝を読んだときは、ちょうどSFマガジンで百合特集が話題になっていた。
私はこの「百合」っていう言葉が、女性同士の恋愛を男性にエンタメ消費されてる感じがして好きではなく、冷めてしまって購読もやめた。

その頃この号の文藝を見つけた。発行部数でSFマガジンの比でない一般文芸誌が、「百合」とかラベルを付けずに強い女の特集をやっていた。
感動した。なんだー、もう時代はこうなってたのか!私はもう好きな物語を読むために、いろんな小さな不快感を我慢しなくていいんだ!自分が好きな”強くてかっこいい”をただ楽しんでいいんだ!
ゆっくりだけど世の中は変わってるんだなと思ったよ。

📖ババヤガ初めて読んだときからもう3年も経っていて、その頃のことを思い出して書きました。 [参照]

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