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読んだ順で引き写すと。

「ハイデガー的な意味での『存在』を主題化するということは、それ自体がわれわれ人間のあり方の変貌を要請するような事態となる。万人に妥当する普遍的真理を捉える『理性』を備えた人間という従来の人間観を捨て、『場所』によって規定され、同時にそうした『場所』を保護する現存在となることが求められる」( :『存在と時間』から後期の哲学まで、66)。
「ある存在者が立ち現れているとき、同時に『存在』が生起している…こうした『存在』の生起は、『時-空間』の拡がりそのものでもあった。」(79)
「人間を『存在』の生起として捉える…このとき人間の本質は、人間という存在者がそれ自身で備えている属性によってではなく、おのれとは異なる存在者の『存在』によって規定される」(85)。

「あくまで神によって創造されたものでありながら、神からの贈り物である自由を行使して、いわば自らの決断にもとづいて自己を形成し、そのことによって神へと還帰しなければならない」「『神学大全』第二部における神学的人間論の具体的・特殊的な展開は習慣-徳論の観点からなだれている。…人間は習慣を形成することをもってまさしく自己を形成し、自己を神へと導くべき道を形成している」( 1、473-474訳注1)。

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