吉田悠軌「現代怪談考」を読了。著者は「子殺し」にこそ最大の恐怖を覚えるという。そしてそれは現代の社会全体にとってもまた最大の恐怖であると断言している。本編は70年代から流行した怪談(赤い女、口裂け女、カシマさんなど)を歴史を遡って似た事例と比較、変化を追うことで社会がこれらの怪談をどのように受容したのかを論じている。
70年代に入ってから流行した口裂け女などの怪談は「子殺し」のイメージが恐怖の源泉になっていると私は解釈しました。私は80年初期生まれなので、大流行りこそなかったがやはり口裂け女や花子さんの怪談は常にあった。学校で休み時間に同級生が担任に怪談を強請るなど怪談は娯楽のポジションだったな〜と記憶している。
著者の実録物は読んだことがあるが、確かに「子殺し」のテーマの怪談が印象深い。今回の読書、とても興味が掻き立てられる体験だった。
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アンディ•ウィアー「火星の人」を読了した。めちゃくちゃ面白かった。全世界がマーク・ワトニーを応援&支援、国も職場(NASA)も多額のお金と時間を投じて救助作戦を実行するのがすげえというか自己肯定感がどうにかなりそうなのに、ワトニー最後まで自惚れなくてすごいな。人間が仕上がりすぎている。逆にワトニーくらい有能で感じが良くないと全世界が助けようとは思わないというか、アメリカの話ですよねこれ?と思わなくもないが、最後のワトニーのログでそこらへんちゃんと釘刺してて、そうですねってなった。
あとワトニー自身の身の回り品以外で私物はなかったのかと不思議。1人の時間を楽しむ娯楽品持ち込まなかったのか、ボードゲームとか複数で遊べるものを持ってきてそう。
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