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祖母に会うかもしれない話1(本人は明るいが人によっては暗い) 

父方の祖母が手首を折ったそうなので数年ぶりに見舞いに行くことになるかもしれない。

父は『家を出た子供が実家に帰る意味はあるのか?』という凄まじいタイプの父親なので(この異常なまでのドライさが私や弟が何をしていても何も言われない理由である)祖母と父はほぼ三十年以上顔を合わせていない。私の母と孫である私達だけがこの祖母と顔を合わせている。

という事情からか、祖母は『実の息子の血が流れているから好き』と臆面も無く言うタイプの祖母になった。そんなに好きな息子と生き別れの状態になっている気分はどんなものだろうとたまに思う。

小さい頃はこのお祖母ちゃんのことが好きだった(好きと言えるほど関わってなかったが)のだが、小学生の頃の私の問題児ぶりは風林火山で、それが多動にあると知って、祖母はかなりショックだったようだ。そこから祖母の興味は従姉妹にのみ向けられ、十数年没交渉になった。

没交渉になる寸前に祖母が言ったのが「貴方は普通の子じゃないのだから、きっと他に特別な才能があるはずよね」という言葉で、貰ったのがとても豪華な色鉛筆だった。

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