彼女との昔語り
ちなみに太宰の墓の前でフラれた子はついこの間仕事の都合で海外に行ってしまった(赴任前に会う予定だったのだが、何故か爆速で話が進み軽やかに行ってしまった)
高校生の頃、私はよくゴスロリファッションをしていたのだが、その影響は八割その子からだった。というより、本人には言っていなかったけれど、めちゃくちゃ可愛い格好をした彼女と練り歩きお茶を飲みたかったからである。
勿論見た目だけではなく中身も芯があって聡明で魂が気高いので好きだった。未だに会うと緊張する。目が合わせられない。眩しくて。
その子とは別の高校に通っていたのだが、たまたま文化祭の日が被っていたので、これ幸いとばかりに親友の皿(脱法小説集成の表紙を描いてくれた)をそそのかして一緒に学校を抜け出してその子の文化祭に行った。「ほんとに来てくれたの!?」という笑顔で、なんか自分は物凄くかっこいいことを成し遂げたような気がした。なら皿を巻き込むな。ちなみに皿はバレずに学校に戻れたが、私は先生方にマークされすぎていたのでバレてめちゃくちゃ怒られた。
今度こそ彼女に会いに行こうと思う。「ほんとに来てくれたの!?」って言われたい。未だにかっこつけたいんだ。でも多分目、あんまり見えない。これいつか変わるのか?