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車椅子で生きる上で、なにか手伝いを頼まないと日常を送れないこと――たとえばコンビニのおにぎりも取れない――とそれによって日常の障害を減らす以外の仕事や友人関係でのお願いができなくなることを、私は「お願いゲージが減る」と呼んでいる。障害に社会の中で出くわしやすい人は、お願いゲージをすぐに消費しちゃうから、健常な人がやっているようなお願いができなくなる。
ただ、最近はわたしは、お願いゲージ自体が壊れた気がしている。私はこれまで、段差のあるところや階段なんかは、人に運んでもらうことで解決していた(わたしは多少動けるし、車椅子は軽いものにするよう気をつけている)けど、なんかもうそれ自体に耐えられなくなった。お願いしないと何もできないという事実に。

まぁでも中のいい友達の家の前の段差を運んでもらうくらいは、ありがたく受け止められると思う。公共の場ではなるべくしたくない。自分の体では本来耐えられないスツールに見栄張って座るとかももうしない方針で生きたい。

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