パレスチナの国連加入に反対票を投じた国家の中に、南太平洋島嶼国が多くあったことに慄然とした。それらの国家は、かつて日本が植民地支配をした国であり、現在も貧困状態に置かれ米国の支配を受け続けている。それは、イスラエルがパレスチナにふるい続けてきた第二次世界大戦後の植民地主義の暴力と通底するものだ。そのような国家が、パレスチナに対峙する国家として現れること。植民地主義の支配にある存在同士があい戦わせあうように仕向けられていること。本当に恐ろしい。もちろん、日本はこのことに他人事ではない。それらの国家をかつて植民地支配していたのは日本なのだから。
そうした歴史にも関わらず、日本の立場からこれらの国家を他の欧米諸国と同列に見て批判し憎むなら、それは植民地主義の暴力の忘却に他ならない。