昔読んだ『神道入門』に書かれていたことで「なるほど」と思ったことなんだけど
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日本の宗教は儀礼や慣習に偏っていて,上述の本で言うところの「宗教メーカー」の力が弱い。つまり,神道にせよ仏教にせよ,民衆を特定の宗教に惹きつけておく力が弱いのだ。
故に,明確に宗教に帰依しているわけではないけど,年明けにこぞって初詣に出掛けたり,お彼岸やお盆の行事もこなすなんてな歪な構造になってたりする。なんならクリスマスもハロウィンもやるし。人によっちゃあ霊感商法にハマって壺を買わされたり,テレビに出てくる怪しげな占い師や霊媒師にハマったりもする。
ちなみに,複数の宗教や信仰がミックスされた,いわゆる重層信仰(syncretism)は日本特有というわけではなく,東・東南アジアではありふれた構造らしい。なので宗教や信仰の多様性という観点で日本の現象を説明するのはちょっと無理があるだろう。