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これは『ピープルウエア』を読んでから特に思うようになったんだけど,ソフトウェアエンジニアにとって「生産性」ってのは「早く作る」ことでも「効率的に作る」ことでもないと思うんだよね。

大事なことは「ものづくり」に没入できる(環境)か否かってことだろう。いわゆる「フロー状態」とか「ゾーンに入る」とかで表現される没入状態をできるだけ維持して仕事ができるかってこと。そのための「効率」であり,フロー状態がコントロールできれば結果的に「早く」もなる。

で,そういう職場(リモートワークも含めて)環境にするために必須なのは制度でも道具立ててでもなく人間同士の関係であり,最終的には「文化」の問題に行きつく。だから『ピープルウエア』でも開発時の問題の大半は技術的な問題ではなく社会学の問題だと言ってるし,『ユニコーン企業のひみつ』でも Spotify を例にあれほど細かく「手法」を説明しておいて,最後の最後にちゃぶ台をひっくり返すように「文化が大事」って言いきっちゃうわけだ。

エンジニアとして「道具を識る」のはとても重要なことだけど,道具について「○○は万能・万全」みたいなドラえもん型ファンタジーは現実にはあり得ないことは頭の隅においておくべきだろう。

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