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昔、ロケで上高地から横尾に向かう途中、仮眠から起きるとザックの上にこの枯葉が置いてあった。あたりを見回しても起きているのは俺だけだし、こんなことをする気の利いた男たちは仲間にいるはずもない。しばらくすると上からクルクルと回りながらこの枯葉がまた落ちてきた。見上げると紫陽花の枯葉の大群が風に揺れていて、美しい王冠のようなこの1枝の枯葉は山の神様がくれた贈り物のように思えた。何年かして実家の庭にある紫陽花があの時の紫陽花と同じものである事がわかり、それ以来大切にしている。昨日はその剪定をした。 

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