兵庫県立人と自然の博物館のアウシュビッツと優生学に関するサイエンスセミナーに参加。非常に興味深い。

私は高校生の頃に進化生態学に傾倒したが、その適者生存の選択圧から優生学に興味を持った。もちろん人道的な観点から忌むべきものと分かっていたし人種の優劣については考えるに値しなかった。

しかし、そのほかの要素-たとえば、環境において有利な形質を遺伝的に有するか否かなどについて、ほんとうに優生学が基にしている考え方が全て無意味なのかどうか、不都合な真実でないのかについてきちんと知るには、結構長い年月を要した。

生き物の行動には生まれと育ちが常に関わる。MAMO遺伝子活性が高い(生まれ)と、虐待経験後(育ち)に非行に走りやすい。しかし、虐待経験しなかった場合にはむしろ犯罪率が低いという報告がある。
つまり、優生学のように生まれにより活性高いMAMO遺伝子(を持つ人)を除去すればいいという話にはならない。

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哲学者ヒュームが言うように、「AはBである」という事実から、「AはBであるべき」という結論は導けない。これは真だと思う。

本日の講師の方はアウシュビッツ博物館で長年ガイドされている中谷剛さん。過去記事
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