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8月末発売の雑誌。やっと今日、読み始めることができた。読むものが多すぎて積ん読が増えること著しい。

単にきのこと言われても、菌根菌か腐朽菌かで全く生態が違うじゃんとも思う。腐朽菌については、しいたけ栽培などの農業開始によって人々の印象も採集のみの時代から変わったのではないか。

きのこが単に食材に留まらず人々の想像力を多方面でかきたてたさまを見るのは面白い。

泉鏡花が「くさびら」ほかたくさんの作品できのこを登場させ、中でもベニタケを禁忌の味、美しい女人の化身としたのは分かる。本当にきれいな紅色が白によく映えている。それが林の中ですくっと立っている様子は優美で繊細で近寄りがたく感じるときさえある。

きのこの生態は今でもなお、謎の部分が多く面白いしはやくもっと知りたい。

割と意外だったのだが、マツタケのゲノム完全解読(末端のテロメアからテロメアまで、染色体すべて読む)はごく最近達成された(今年の春に論文発表)。

解読はかずさDNA研究所など。
マツタケには反復配列が非常に多く、ロングリードのシーケンサーがない限り読むのが難しかったようだ。菌根菌は腐生菌より反復配列が多い傾向にあるように思うが、進化的にどういう訳でそうなっているのだろう?

ともかくこれでライブラリーは得られた。これから分子生物の研究も進んで、マツタケ等外生菌根菌の不思議な生態と進化についてより分かってくるのではと期待している。

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