大きな破裂音と共に中身が溢れだす。俺の指輪とカードにファリアが驚いていた。ファリアのクラッカーからはメッセージカードと包装紙に包まれたお菓子(チョコレートだった)が出て来た。ファリアらしさに微笑ましく思いながらメッセージカードを読むと短く『並べろ』と書いてある。よく見ると包装紙には数字がふってあって「1」のものを開けてみるとチョコレートには「H」の文字が刻まれていた。「これ手作りしたの?」と聞くとファリアは頷いた。皿の上に番号順に並べていくとそれは『Hold my hand. I want to grow old with you.』と言う文章になり最後の一つはチョコ製の指輪が入っていた。俺はファリアを見くびっていたようだ。俺が思ってるよりずっとロマンチストじゃないか!「思ってた以上に恥ずかしいな、これ!」耳まで赤くなってるファリアの手を強く握りしめた。
俺たちは選ぶ言葉も似てたよなと、クリスマスが来るたびに笑い合うことになる。何年も何年も。
Hold my hand. I want to grow old with you.(手を握ってください。あなたと歳を重ねていきたいのです)