【感想】『コード・ブッダ 機械仏教史縁起』円城塔
https://sasaboushi.net/blog/2024/11/07/4515/
コード・ブッダ 機械仏教史縁起 | 円城 塔 |本 | 通販 | Amazon
2021年、勘定系システムをその祖にもつコードがブッダを名乗り、後にそれはブッダ・チャットボットと呼ばれる。ブッダ・チャットボットはわずか数週間の後に寂滅し沈黙するが、これが機械仏教の始まりとなる。人工知能の修理を生業とする「わたし」はあるとき、ウイルスに感染した焼き菓子焼成機との対話中、ブッダ出現監視プログラムが警報を発する瞬間に立ち会うことになる。
仏教SF的小ネタを全部やっている。上座部、天台、密教、禅と、仏教の通史っぽい内容をSFパロディしていく(一発ネタじゃなくて、通史なのがすごい)。一応「わたし」の辿る物語的な展開があるのだが(コード・ブッダ発動するとこが好き)、どちらかというとパロディ小ネタ連打モノである特徴の方が強いなと感じた。勘定系から始まるとかその辺のディテールが好き。