【感想】『竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る』fudaraku
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Amazon.co.jp: 竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る (メディアワークス文庫) 電子書籍: fudaraku: Kindleストア
急死した父の暮らした金沢へ帰った十七歳の少女は、父から「竜胆」の名を継ぎ、「おかととき」と呼ばれる怪異をもてなすという怪しげな家業を継ぐことになる。屋敷には竜胆のほか、下男が三人、そして商物と呼ばれる男が三人。残忍なおかとときを愉しませるべく、恐ろしい宴席が始まるのだった。第30回電撃小説大賞《大賞》受賞作。
いやすごいよかったですね。冒頭の一章が、美しく恐ろしくかつリーダビリティのある文章で上記のセットアップを展開していきながら、しかし露骨過ぎる違和感がある。一章部分の末尾に付された文言が、そこにダメ押しでこの小説は「何かある」ことをアピールしてくる。もうこの時点で大好きなやつだたけれど、最後まで話が加速し続け、最終的には物語というものの力を信じる形になっているのもよかった。子供の頃に触れた児童文学を思い出すところがある。楽しかったです。