会話を哲学する、読了。とても面白かった。フィクション作品を事例にとって、コミュニケーションとマニュピレーションという観点から会話を解き明かしていく。鋼の錬金術師やワンピースといった自分が知っている作品の場面なんかも見事に分析されていて単純に読んでいて楽しかったし、三木先生の語り方を読むと他の引用作品もつい読みたくなるなと感じた。
あと7章で悪質なマニュピレーションについて語られている話もとても興味深いものだった。ツイッターなんかで多くみる悪い事例への接し方、回避法としてそのまま使える。
言った、言わないのコミュニケーションのレベルでの責任を問うのではなく、発言の結果もたらす影響レベルでの責任を問うべき、と。この考えを聞いて、改めて思考がクリアになった感じがしたし、読めてよかった。