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有栖川有栖『ブラジル蝶の謎』ネタバレ中 

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『ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)』有栖川 有栖
再読。作家アリスシリーズ第6作目&国名シリーズ第3作目。火村先生の「こうするしかないんだ」が気になる表題作、膝を叩きたくなるようなオチの『妄想日記』『鍵』、語り口がいつもと違って新鮮な『彼女か彼か』、映像化してほしいトリック第1位(笑)の『人喰いの滝』。でも本書はやっぱり『蝶々がはばたく』が出色。蟹食いたい、で阿吽の呼吸で北陸行きを決める2人の良きコンビ感は勿論、阪神淡路大震災の直後に書かれたというこの短編は、東日本大震災を経験した今読むと改めて響く。理不尽な悲運の中にも、せめて、希望があることを願う。

bookmeter.com/reviews/11648080

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