三浦瑠麗の「自民党総裁賞“論文”」とやらを批判するのがTwitter世界の流行りらしくて、まあそれはそれで止めやしないのだけど、言論界において問題なのはそこじゃないだろう。
これはツイッターでも以前から書いてたけど、こんなのに最初に単著を出させたのが
岩波書店
であることが大きな問題ですよ。岩波で最初の著作を出したというのは、思想の左右を問わず、次に起用する側に大きな「安心感」を与えるわけだから。岩波をリベラルだ左派だと信じたい人たちには「不都合な真実」かもしれませんが。
しかもあんなになんでも速攻で絶版にしちゃう岩波が、10年経ってもまだ「生きてる本」にしてるんですよ。
いまは復活して増刷されてるけど、樋田毅さんの『記者襲撃』は、安倍が撃たれてから増刷まで3か月以上絶版扱いで放置されていたんですよ。それくらい岩波は「売りきったらおしまい」な、特殊な版元なわけで、そこが三浦瑠麗の大して面白くもなく売れ続けているわけでもないだろう「最初の単著」を出し続けている。もしかしたら著者買い上げで延命させているのかもしれないけど、それにしてもこれはないわ。
そこで岩波の責任を問う人をほぼ見ないのが不思議でなりませんよ。