藤本ひとみ『令嬢テレジアと華麗なる愛人たち』(集英社文庫)読了
愛欲の悪徳に耽る美女を書かせたら藤本ひとみさんの右に出る者はいないんじゃないかしら
ちなみに藤本ひとみさんは中学校の図書室にあった鑑定医シャルルシリーズから入りました
「花びらがつながったまま散る椿のように、ローブは私の足元で足を取り囲み、その上に、下穿きのスカートとシュミーズが落ちて重なりました。」
この表現
なろう系の貴族令嬢ものの社交界デビュー〜侯爵夫人としての仕事の解像度がめっちゃ上がりそうなくらい細やかに書かれていて、もはや資料…と思いました
美貌と機転と度胸と強運でフランス革命の荒波を乗り切っていて(それでもまだ21歳!)(初婚が14歳!)悪女と言うには格好良すぎる〜