近美の大竹伸朗展。自/他、記憶、時間、移行、夢/網膜、層、音の7つをテーマにしたボリュームある展示。見えないけれど埋まっているものが僅かに覗く時に奥行きを感じるし、膨大なイメージと記憶の層に圧倒もされる。ちょうど近美のその前がリヒターだったので、ホロコーストの写真が埋まっているビルケナウのことも過った。何かを受けとるということと事前情報の有無。密着番組の取材が入っていた作品は映像で見るより、実物が良かったと思う。創りたいということは伝えたいということではないし、でも観る側は勝手に咀嚼してしまう。