現パロ
仕事終わりにお気に入りの定食屋に行くのが日課になってる7ちゃん。気前のいい女将さんが、女性一人でこの店に来るのは珍しいからといつもオマケをしてくれる。
定位置に座ってお酒を飲みながら、ご飯を食べるのが楽しみとなっている。そして、7ちゃんの隣にはどこのモデルだと思うくらい顔の整った金髪男が、必ず座っているのだ。
揶揄う事が多いけれど打てば響く会話が楽しく、博識なのか自分の知らない話を教えてくれることもある。けれど、知識をひけらかす事が無いので不快に思うこともない。
身に付けている時計も、パリッと糊の利いたシャツも、艷やかに磨かれた革靴も……そのどれもが男がどんな世界の人間なのか教えてくれるけれど、そのどれもが似合っていて嫌味が全く無い。
そんな男が何故庶民が通うような定食屋の常連になっているのか分からないが、人にはそれぞれ事情があるのだろう。それを詮索するような野暮な真似はしない。
その日はいつもよりお酒が進んだのか、はたまた疲れた体に染みすぎたのか、翌朝どうやって店から帰ったのか全く記憶に無かった。
それどころか見知らぬ部屋で目覚めた7ちゃんは、隣で眠る金髪の知り合いに抱きついていたのに気が付いて、驚きすぎて心臓が止まるような思いをする羽目になった。