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雨にまでされたものが運ばれて
きて 顔に当たっている
排他的経済水域の外から顔を叩かれている
国籍不明の船を揺らした波頭かもと思うが
実際は藻の生えたプールの臭いかもしれない

駐車場の端
黒く汚れた
先週 雪だったもの
が積み上がったまま
像か関取の重さで沈黙を続けている
雨の粒が顔を叩くのに
影のように残った雪は記憶と同じで
震災前にそこに見たもの
戦前のここにあったこと
歴史上にあったから朽ちた名残
そういうものは 同じ重さで沈黙している
ただ受信する器官が弱いだけで
人生などという身勝手に短かな物差しで
埋葬をしてしまった

パシャパシャと浅瀬を泳いでいるのは
主のない三輪車だと思う
カラのペダルを回して
犬かきのように
泳いでいるのを見ることは
名のない仕組みの輪転を思うことだから
AIにはそう教えたい
通知を
受信する機械の方がすでに感度良く
どうやら隣町に暴風雪警報が発令されるらしい
雨が臭う町から帰る
峠から先の道が もう
一本ずつ途切れていってる

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