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・ルックバックのPP①は京本との出逢いによって藤野が自分を「描く」ひとなんだと自覚するところ。そこらから「描く」という本作のメインテーマが前傾化する。
・劇中最大のショックとなる通り魔事件がMP。だから、衝撃的ではあるけどテーマに直結はしてはいない。
・その少しあと、藤野が京本の自宅の部屋の前で「描かなければよかった」と思うシーンこそが作中テーマを揺るがすPP②になっている(PP①の対照にもなってる)。
・だから第三幕を経ることで、藤野がふたたび「描く」ことには意味があったのだと思い直すラストに至り、テーマへの答えが示される。

第一幕のインサイティング・インシデント(藤野が京本の絵に驚愕する)、キイ・インシデント(京本にファンだと告げられ漫画家を目指してると言っていまう)も完璧だし、これ脚本術の教科書じゃないすか……!?

第一幕・第二幕のラストにおかれる2つのPP(プロットポイント)と、第二幕の中間におかれるMP(ミッドポイント)の違いが曖昧だったんですが、PPは物語のテーマに関わる本質的な転換であって、物語進行上の大きな出来事となるMPとは違うんですね。

今更カクヨムのフィルムアート社小説講座の三幕構成をつまみ読みしました。基本が端的にまとまってるので素人にはとってもためになる……。

マンガの本質的な「上手さ」とは絵の上手さではなくネーム(セリフまわし、キャラのポジション、コマ割りなど)なので、上手いネームがかければ絵が下手でもプロになれますからね。藤野は小学生時代からマンガは上手い。

6~7年前だったかに一瞬絵を勉強し始めたことがあって、模写でスケッチブック一冊ほど埋めたんですが、それだけでもめちゃくちゃ上達を感じて楽しかった(ぜんぜん下手ですけど

しかし絵(マンガ)は技術的側面が強いからメソッドに準じて練習した量だけ確実に上達するところは熱い……。「積み上げたスケッチブックの山」で表現できるもんな……。

朝から「ルックバック」観てとても良かったんですが、いまプロット脳になってるので三幕構成に分解してみたところ、教科書みたいに見事に三幕になってるみたい

2005年のユリイカ人形愛特集号、もうネットで探しても見つからなくて悲しい。隣の市の図書館ならあるみたいですけど線引いて読みたいんですよねー

『人形メディア学講義』を読んでたら、100年前の舞台演出家が、理想の演劇に人間は不要!人形であり人形以上の存在「超人形」こそが必要なのだ!という激アツ理論を展開していた(だけど評価を得られないまま断片的な構想のみしか残っていない)話がでてきてあまりにも面白すぎます……(界隈では有名な方らしい)

ことしのブンゲイファイトクラブ、個人的には衝撃!!みたいなのはあんまりなかったんですが(年々カオスさが薄れて、テイストが固まってきてる印象)、それでもやっぱりすごいのはいくつかあって、なかでも両目洞窟人間「YEAHHHHH!!!!!」は最高に楽しかったです。

文舵7章の問②と問③ざっくり書けた。これはシチュエーションさえ決まってれば楽しく書けますね~。とはいえ2~3時間くらいかかっちゃってますが……

ありがとうございます!!!
>BT

「西域神怪録異聞」の感想エゴサを日本で一番コアにやっているわたしですが、「ワケワカラン」と「めっちゃ好き」の両方があるのですごくドキドキする……

honto.jp/ebook/pd_33731020.htm
『長安ラッパー李白』読み
表題作がまさかの反体制もの。唐詩(に限らないが)の押韻をラップに読み換え民衆の味方となって城壁に囲まれたまちまちを鼓舞するシーンは『両京十五日 天命』中盤の熱さを想起した。おかしさと悲しみのあるパンダSFも好き。多くが「文」にまつわる話だった。よく文を学び文を著せば立身出世に結びつく科挙制度(ざっくり言い過ぎだが)の浸透した時代ならではの物語群だなと感じると同時に、そんな制度があろうと自由になれない側にいる女性たちを語る「仮名の児」や「シン・魚玄機」が収録されているのも佳き。
好きの筆頭は巻頭の灰都とおり「西域神怪録異聞」。文章が飄々と歴史に穴を開け、未来も過去も織り交ぜて新しい「事実」に書き換えてしまうお話。文字を駆使したフィクションという小説の外見と内面の両要素を物語そのものに活かした手腕が見事だった。こういう、その媒体にしかない特徴を活かした「遊び」、好きです。この作品が巻頭でよかったなあ。

まあここからは本戦作を読むフェーズになるのでふつうに楽しみですが(毎年かならず一生忘れない衝撃的な作品に出会っているので……!

5年連続で落ち続けてるので、自分がストーリーの本筋にからむことのない脇役だということを思い知らされてます(まあ来年もたぶん出しますが

BFC本戦はだめでした~。こちらは文舵の課題をもとに書いたもの(というかBFC用原稿のつもりで書いた課題でした)
悔しい!!!

灰都とおり「神なるけもの」
kakuyomu.jp/works/168180930878

あなたがいま冷静に「そのこと」を語れる(ようにみえる)のは単にあなたが「そのこと」に関して生存を賭けるほどの切実な現場にいない(いなかった)から可能なのであって、それができないほど切実な環境にいる(いた)ひとからみれば、あなたの言葉は切実さの排除や表面的な切り取り/消費というとても不誠実で暴力的なものに映る。

……というようなことを、文舵7章で提出された課題をみながらちょっと考えてました。

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