#読了 『イスラーム精肉店』
イスラムと精肉? と思ったら、ムスリムの元従軍トルコ兵と男に拾われた子どもの韓国の話だった。敬虔なムスリムでありながら自罰的に肉を取り扱う男と、それを見ている子、同じく元従軍していた兵士たちという戦争の色濃く残るお話でこれを児童書(YA小説)として出していた本国の強さに驚かされるがその根底にある「人間へのケア」は子どもに伝えたい内容だったな、と思った。宗教の話でもあるんだけれど、やっぱりあの自罰的な行いに対して理解を得られないというのもしんどいものがあり……。
アルコール依存症のおじさん、吃音症の子どもなど本当にいろんな弱き者が出てきて、主人公もまた孤児という立場からあれやそれを言われることもあり、お互いが少しでも優しくありたいという願いの込められた作品だった。

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