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現代思想パレスチナ特集、栗田禎子『ハマスが仕掛けた「シオニズムの実証実験」』は基本的な事実で文章を組み立てながら重要な指摘をしていてとてもためになる論考だった。「自衛権」「テロリスト」「反ユダヤ主義」これらの言葉がどの国々によって今どのように利用されてしまっているのか。ちょっと引用する

"西谷修氏が指摘するように、相手を「テロリスト」と名指しすることは、実は国際法違反の戦争を遂行するための理論武装ー相手は人間ではなく「テロリスト」だとすることで、人権・人道に関する国際法規を守る必要はないと宣言するーである。アメリカの一連の対中東戦争の過程では、「先制攻撃」、民間人の無差別殺傷、捕虜虐待等、国際法・国際人道法違反の数々が繰り返されたが、これらはいずれも相手は「テロリスト」もしくは「ならず者国家」であるという言説により正当化された。今回、ガザ侵攻本格化に際しての演説でネタニヤフが「これはアメリカが「9.11」後にしたことだ」と述べたのはイスラエルの行為とアメリカの「対テロ戦争」の連続性を示し象徴的だが、同時に「テロとのたたかい」というロジック自体が元来は実はイスラエルが1960ー70年代にPLOによるパレスチナ解放闘争を圧殺しようとする中で編み出された"

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