『僕の狂ったフェミ彼女』(ミン・ジヒョン/加藤慧訳)読んだー!
「ふつう」の韓国人男性が、昔付き合ってた彼女とよりを戻そうとしたけど「ツイフェミ」になってて……という話なんだけど、主人公視点では「ツイフェミはないよなぁ」と「でも彼女個人の訴えがツイフェミというだけで非難されたくない」という葛藤を常にぐずぐずやっていく話で、でも現状維持しかとれないよねーと著者あとがきでも語られる。
https://www.eastpress.co.jp/goods/detail/9784781620633
韓国系フェミニズムの本はいくらかよんだけど語気が強いし、インパクトはある。ただそれによって別の軸(障害者など)を無視してるのが気になってしまう。
「男なら誰もが付き合いたがる、一人暮らしの彼女。」ってくだりは、「うわーー!!! 先日実体験として分かったので勘弁してくれー!!!」ってなって、生々しい。なんで異性の家に来ようとするんだ、なんなんだ。ダイレクトに的確な具体的な事例を出してくるところが、韓国フェミニズムの強みなのかもしれない。
#読書 #韓国文学 #フェミニズム #マストドン読書部
『夜は歌う』(キム・ヨンス 橋本智保訳)
民生団事件をネタにした作品で、私もこの事件のことを知らなかったんだけど、主人公たちがめちゃくちゃ文学の教養があるので、世界の文学がポンポン引用されていくため、それを読んでいるのはすこぶる楽しい。彼らを取り巻く環境が、現実がシビアなのと対照的。
「いま思うと、出自の違う僕がいくら努力しても、貧しい農民の階級的正義を完璧に理解するなんてことはできなかった。もちろん頭ではよくわかっていた。だが、正義が実現するのをこの目で見守るのはやはりつらかった。この世界をトルストイとマルクスの世界に分けるとしたら、僕はトルストイ側に立つ人間だったからだ。言ってみれば、貧しい農民たちの階級的正義が実現するのを両目で開けて見られないのが、まさに統営で生まれ、日本の工業高校を卒業した僕自身の階級的な限界だった。」
主人公の、朝鮮人の中でも学を与えられ世界文学に触れられる世界が当たり前であるが故に、毎度「現実」に直面して苦しみ、ある時はアヘン中毒になる……。https://www.shinsensha.com/books/2878/
※舞台『OOOOPEN!!!』のネタバレ(マイナスめ)
『踊る』のパロディものなのに、よりにもよって役者が故人のキャラをああするのかよ……! って気持ちが強すぎてだいぶ観た後落ち込んでしまった。過剰なモノマネ芸が苦手だし、全てが合わねえ〜ホモフォビアまで出されてもうダメ……(金曜ソワレ回に観た)
叙述トリック調のところは嫌いではなかったけど、でも私の中でいかり長介がやってたあの人は特別だったんだなぁと、心の底から反芻するハメに。足立信彦・脚本演出、とのことで以降2.5などでぶち当たりたくない。
既存のコンテンツをおちょくったり、踏み台にするのを、観て笑っているのはだいぶしんどいよ。というか若手俳優オタクが好きな女が観客席埋めてるからそういう舞台なのかな……
#OOOOPEN
小説書きたい。発達障害(ADHD診断済、ASD傾向有)なのでその手の発信がそこそこある。
ここにある文章は基本的に個人的な意見なので、よろしくお願いします。
読書、観劇、博物館巡り、ソシャゲ中心の生活。
二次創作したりしなかったり。本は割と毎日読んでいるので、感想文多めです。
書き仕事はいつでもほしい。
大学では言語学中心に学んでいました。
別名義で評論やブックレビュー執筆。
個人サイト建設中。
ざっくりプロフィール→https://lit.link/shibusai
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