電車で友人と旅している。目的地に着く前に一度途中下車することになった。
L字型のマンションの廊下に、他の乗客たちと一緒に並んでいる。皆一様に手すりから身を乗り出し、何かを探している。
ふと近くで人が歩く気配がする。足音は真っ直ぐ手すりに向かい、飛び越え、眼下の道路に落ちて潰れた。
周囲から悲鳴が上がる。右隣にいた見知らぬ人はショックのあまり吐いてしまった。俺も潰れた死体から目を逸らす。死体に興味がなくはないが、グロテスクな光景を進んで見たいわけでもない。
死体があまりに衝撃的だったのか、錯乱した人々が次々と飛び降りていく。隣で吐いていた人は、自ら腹を素手で割き、内臓を引き摺り出してから飛び降りた。
周囲はどうも異様な雰囲気だ。ここにいてはまずいと感じる。
左隣にいた友人が逃げようと階段へ向かう気配がした。周囲の死体と泣き叫ぶ人々から目を逸らしながら、よろめきつつ後を追う。
数歩進んだところで、俯き足元を見ていた視界に友人の死体が映る。内臓を散乱させて血溜まりに大の字で寝転がり、虚ろな目で天を仰いでいる。
…と、ここで目覚めた。何やら久々に嫌な夢を見た。