身も蓋もないけど、ノーラン(政治性が薄くサスペンスと映像が売りの人気映画監督)がオッペンハイマーを題材に決めた時点で、キノコ雲meme化はある程度決まっていたようなものだったのでは。
というのも、原爆投下のmeme化については、SNS上でかなり前から不安の1つとして懸念が示されていたからだ。どんな内容の映画になるにせよ、ノーランが撮る大作であるからにはポップカルチャーとして消費されることになるんだから、被爆国の人間が神経尖らせるのは当然だろう。キノコ雲が人物の背景になったポスターもあったくらいだし。
結局『バービー』と同日公開になったこともあいまって、meme化が迅速に進み、よりポップにより無神経なものになってしまった(バービー公式の反応は論外)わけだが。
この事態に、今後映画の製作側がどう対処するのか、しないのかには関心を持っている。きっと何もしないんだろうけど。