だから私は日本で使われる『宗教右派』という言葉が嫌いなんだ

信仰を持っていると「自認している」者がマジョリティな他国と同様に使える言葉だと思うなよ

(いわゆる宗教的ノンポリ日本人だって皆死ねばどこかで葬式をあげるが、それは信仰ではなく慣習や道徳とカウントされている)
(信仰ではなく慣習、道徳であるというのは明治政府が国家神道を強制させるのに使ったロジックです)

「所謂宗教右派」側の意識も書いておかないと片手落ちですね

彼らは常に、都合のいい道徳と偽科学と経済論と陰謀論で理由付けして反人権活動をする。
「信仰上の理由で行っている」と理由付けすると、「そんなものはない」と批判を受けるためです。
実際には己の信仰と無関係に極右政策を支持しているけれど、宗教に興味がなく正確な知識のない者には違いが分からない。
詳しくない者は(同宗教の者であっても)、「宗教の名を冠する彼らが反対しているのだから、宗教上の理由があるのだろう」と納得してしまう。

何故、彼らが「宗教右派」という呼ばれ方を問題視しないか？
それは、「自分たちがスタンダードである」と思われたいからです。
宗教に詳しくない者が多ければ多いほど、彼らは得をする。

そして団体の上層を占める者は例外なく、桁外れな資本家で、この国における特権階級です。
宗教差別が強まろうと、ニホンが嫌われようと、戦争が起きて徴兵が始まろうと、彼らは特権によって守られる。
だから宗教に関する研究の間口が広がることも、宗教について正しい知識が広まることも、市井の宗教関係者の人権が守られることも、彼らは歓迎しない。

個の信仰者を無視し搾取して、この国の宗教差別は進んでいく。
私はそれを何とかしたい。

長くなったのでもうちょっと短くまとめると、
「よくわからない、得体の知れない、なんでもアリのいかがわしいもの」という宗教への差別的認識がまずあって、

(自分たちにとって)悪いことをしている団体は皆その影響を受けている、と考えているのが『宗教右派』の語を使う(所謂)左派や反差別を掲げる者たち、

(自分たちの信仰はいかがわしくないと切り離しながら)それを理解し悪用しているのが『所謂宗教右派』に分類される団体の上層部、

という話です。

そして取り残される個。

で、『宗教右派』を批判する者の大半も、実際にはこれまで寺やら神社やら教会やらなんぼでも利用しているはずで、

じゃあ何で貴方は「悪い影響」を受けていないの？という話だし、(いや、受けていた！そしてそれは全部宗教のせいだ！みたいなのもいてエンドレス)

かと言って自分たちを『宗教左派』とも思っていないだろうし、
「自分は無神論であり全ての宗教や信仰を拒否する」とも言わんだろうし、

というか全体的に『宗教』って何教のこと？貴方は何教なの？何で貴方の信仰するものをイコール宗教にしちゃうわけ…？他の宗教は無視？

っていう　さあ…