開発の影の匠の技
スタンフォード大学のトマソン教授の持つ資料には,漢字設計開発チームのすべての記録が残っている。方眼のノートには、デザイナーが漢字書体を点描に置き換える作業の形跡が残っている。
我々のよく知るように、漢字の筆画はただ「横平縦直」なだけでなく、筆の打ち込み、止め、跳ねなど筆画の移り変わりの豊富な変化がある。これもデザイナーが直面した核心問題のひとつであった。すなわち、16X16 の方格の中に、いかにこれら書法の美を展開発現させることができるかの挑戦である。
この方眼ノートには、デザイナーの心を込めた仕事が見てとれる。緑色の「X」は最初に描いた線で、校正によって削除箇所は修正液で消した上赤「X」で示してある。