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ETV特集 巌とひで子 ~袴田事件 58年後の無罪~
plus.nhk.jp/watch/st/e1_202410

袴田さんは獄中で手紙や日記を書き続け、当初はそのなかでも無罪を叫び続けていた。けれども、死刑が確定した頃を境に、その記述は変わっていった……というその変化が強烈だった。

その描写の過程で、1982年5月に書かれた以下の獄中記が引用されるのだけど、58年という年月はただ長いだけではなく、無実にもかかわらず命の瀬戸際に立たされ続けた58年というのは本当に想像できようもないと思わされた。

〈普通の人から見れば/恐らく死刑囚は過去の者です/社会人がとうてい/のり越えることができない/暗い時間というべき生の放棄/その血も止まる恐るべき空気が/死刑囚と娑婆の人の間に/ただよっています〉

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