旧J事務所の話(加害者の氏名等に言及する)
〈ジャニーズ事務所事件では、ジャニー喜多川の性加害だけでなく、見て見ぬふりをしていたテレビメディアの責任も問われたはずである。
しかし、それによって社内処分がされたという話は聞かないし、制作現場ではすでに「あれは終わった話」という雰囲気が強い。
性被害の取材を続けている朝日新聞の記者は、NHK幹部から「芸能ネタより、もっと意義深い話を追いかけたらどうなんだ」と言われたという〉
キムタク先頭に4月から旧ジャニタレ一斉復活! TV局の「性加害もう忘れた」を許していいのか(日刊ゲンダイ、2024/03/10)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/337309
政府広報になりさがった報道をたれ流しているNHK幹部が「もっと意義深い話」とか言っちゃうんだね。
『不適切にもほどがある!』の話(加害者の氏名や発言に言及する)
そういえば、先週の『不適切にもほどがある!』であるキャラクターに、ジャニー喜多川の口癖を模したセリフを言わせていて、番組中で何も言及されることなくそのまま流されていた。それOKにしちゃうんだ、今。
1986年時点で「も」テレビ局が“共犯”となっていた性加害が問題になったはずで、それはいかに1986年当時の云々を持ち出したところでミリも免責されないはずだが。
1986年当時のような「昔」を2024年時点で懐かしむような輩がそうした性加害を温存させてきたのだ、みたいなことを言いたいどころか、むしろ「昔」を懐かしむ気持ちを肯定するような回でのあのセリフをするっと出してしまうんだ。けっこう怒ってる。
『不適切にもほどがある!』は、テレビ局の内輪ノリをすごく感じる。ポリティカルコレクトネスくそくらえと思っているだろうテレビ局ものドラマとしてみるとしっくりくる。決しておもしろくはないし、テレビ局の内部の人間があれがおもしろい、あるいは「よく言ってくれた」みたいな感じなのだったら、ばかじゃねえのとしか言いようがないが。