『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』観た
前作の丁寧な解説+念押し。他者の理想になれず、自身の繊細な望みにも向き合えなかった者の物語。残酷で真面目。自分は前作の答え合わせをするのも楽しかったし、苦痛からの逃避・無意識の感情をお歌と映像で開陳される羞恥で悶える面白さがあった。
インセルの共感を呼んだと言われている前作を思うに、最後はあれで大丈夫?自分はジョーカーに思い入れも大した知識も無いなので適当な感想だが、ジョーカーは"特別じゃない、現象"だとして、あいつのあの動作で、はい次々に来るよ~!と言っているとも見えたのだが、色々それでOKです?
アーサーが自主性のない他者に振り回される小者であるのを丁寧に、柔さと攻撃性まで、こうですよ~と見せてくれるので、ドラマチックに盛り上がらないがそこまで退屈はしなかった。
お歌で心象風景も豪華かつ陳腐なのが肝だと思ったので、ホアキンの演技(特に身体の表現。すごいね…)が巧すぎるほど痛々しさが輝く。現実と心象の差!厳しい…!あと法廷で頑張るところも共感性羞恥がー!
ガガ様は良かったが今作の設定だと役不足な感じ。
悲しいけれどさ、主体性なくイキっているとこう見えるしこうなるよ、という作品で味わい深かったけれど、これ言われてつらい人もいるのか…