『花嫁はどこへ?』観た
婚礼後の実家への帰途で花嫁を取り違えてしまってさあ大変な映画。
うちの嫁どこいった?騒動のおとぎ話の中に、花嫁達の"人生"はどこへ行くだろう?と、男尊女卑の社会での女性の自立や教育の大切さを小気味よく伝えていく。女はみんな「ちゃんとした女性にならないとね詐欺」に遭ってるんだよ、と女性という「属性」「立場」で生きている不自由さ、見ないふりしないで行こうという思いが隅々に在る。
女性は顔を隠さねばならない、夫の名前を口にしてはいけない等々、女性を抑圧する伝統や風さを、逆手にとったり破らせたりと映画的面白さにして批判していく楽しさ。その塩梅が面白かった。まだ女性には命の危険すらある社会なのがわかる描写もある。最後には良心や人情でまとめる優しさ。偶然の失敗とそのチャンスの光を掴んだ意志によって、嫁の心と嫁ぎ先の家族に自由の風が吹き込んだ、ファンタジーだけれど現実に広がって行けという願いでもあって、いやぁ良いおとぎ話だった。好き。
あ、あと、警察がとっても優秀だったので驚き。ありがとう警察。めちゃくちゃ不遜だったけれど。噛みたばこ?のクセがすごい…。今までインドの映画で見た警官がろくでもないのばかりだったから、てっきりそういうものだと…。