『憐れみの3章』観た

支配と搾取関係をテーマにした短編を3つ続けて。その関係に溺れる人達の様子に面食らうけれど、じわじわ面白くなる。期待通り、ヨルゴス・ランティモス監督のあの変態的に見える感じがたっぷり。私達の中にあるものを極端に際立たせて提示してくるから気持ち悪く変態的に見えるのだよね。だから、おもしろ気持ち悪い。
原題を考えると、支配"して・させてあげている"、ある種の利他精神が発揮されている状況と言えるのかな…と思う。邦題の視線も理解できる、なかなか良いタイトルでは。ユーリズミックスのスイート・ドリームスが流れるが、まさにこの人々を表しているようで、なるほどねという感じ。

1章は割とオーソドックス(オーソドックス…?)な支配と搾取の話で展開され飲み込みやすく、2章はちょっとサスペンスみがある面白さ、3章は一番規模が大きく気持ち悪いことになっている感じ。
全体的にランティモス監督の変態的カメラワークや画の感じが抑えめで話に乗りやすい、観やすい気がした。その代わり音楽で気持ち悪さ全開という感じ、最高。

尺が長めだけど、短編の連続で話が切り替わるために長さを感じず、また各々のキャストが3パターンの役と演技をしているのを観る楽しさがあって、良かったですよ。→

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ジェシー・プレモンスの出演作にはずれなしという自説が更新された感じ。今作はメインを張っているのでたっぷり観ることができて満足。焦っておかしくなるのから、無表情でおかしくなっているのまで。3章のスタイリングがなぜかツボる。

デフォーさんの艶めかしい肢体と口元を見せつけられて大変動揺しています。笑

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