『僕らの世界が交わるまで』観た
意識高いvs浅はか、全く違う方を向いてる母と息子がギスギスするのだが、時間が経つにつれ、このふたり似た者親子すぎることがはっきりと見えてくる。平行線の二人を綺麗に対比させながら、これからの予感に終わる演出で面白かった。機会があれば、向き合えるのかもしれない。ジェシー・アイゼンバーグが監督なんだね。ほほう。
希望通りにならずこじれる親子の話はよくあるものだけど、左派政治的な家庭と同級生たちなのが今どきで新鮮で興味深かった。普遍的な話も、細部の違いも、たくさん語られるべきだよね。
父親で夫が指摘する通り「自己愛が強すぎる」ふたりなのがねぇ…。相手に好意、親切を向けているつもりが、実は自分の世界に引き入れようとしているので空回りするというのが、とても痛々しくて、寒々しくて。息子ジギーは、子供だなぁと見ていられるのだが、母エヴリンの方が厄介というか静かに強烈で、心理が想像つくだけにきついものがあった。期待と執着の象徴の様に映されるホイルで包んだ食事が良かった。2回映すのがいい。